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「人」との出逢いが新しい事業を生み出す原動力となる。

株式会社ユーユーワールド
代表取締役 小川 恒夫

更新日:2017年1月13日

1946年9月12日生まれ。栃木県出身。
金融機関勤務を経て、1994年に株式会社ユーユーワールドを設立。栃木県地元企業唯一の通関業者として、物流・貿易事業を開始。さらに人材派遣、介護、販売、食品など次々に事業を拡大し、県内のみならず世界に向けて展開し続けている。
※所属・役職等は取材時点のものとなります。

海なし県に「港」を創り、広く世界へ発信する。

当社は、私が48歳の時に独立・起業をしました。ユーユーワールドという社名は、「悠々」あるいは「遊優」と広く世界へ発信していきたいという想いが込められています。当時は栃木県に工業団地が多く進出し、メーカー物流が盛んになっていた時代でした。1989年に横浜税関宇都宮出張所が開設したことをきっかけに、海なし県である栃木に港を創ろうと思い立ちました。3名からスタートした会社の設立以降、この20年余りで、保税蔵置場の開設、通関業ライセンスの取得、人材派遣・業務請負業の開始、そして食品・介護サービスの提供等、多様な事業展開をしてきました。

現在は、「食」の発信に力を入れています。栃木の食材を世界へ発信するため、香港を拠点にモンゴルで店舗を経営したり、マレーシアへ栃木県産のいちごや梨、ぶどうなどを輸出したりしています。国内事業では、「ご飯にかけるギョーザ」が全国的に大ヒットしましたし、さらには2013年に銀座に鉄板ダイニング「銀座栃木屋本店」をオープンし、食材は塩以外すべて栃木産のもので提供するなどしています。今後は、既存の事業の足場をしっかりと固めつつ、世界に目を向けた様々な事業を伸ばしていきたいと思っています。

常に、人との「出逢い」が会社を成長させてきた。

「物流」、「貿易」、「人材派遣」、「販売」、「介護」、「食品」という6つの事業はすべて【出逢い】からスタートしています。特に人との出逢い。新しい事業を興すにあたっては、中途人材の経験やノウハウを活かし、様々なアイデアを取り入れながら新しい事業体として形作ってこれたことが今の会社を創っていると思っています。なにより最高の出逢いは、創業メンバーの1人で現在もパートナーとして活躍してくれているHさん、彼女の存在が、会社をがっちり固めてくれており、安心感につながっていますね。本当に感謝しています。

先日モンゴルで日本料理店をオープンしたのですが、そのスタートも何気ない知人の一言から。自分では思いもつかない新しい発想・アイデアが人との出逢いによって得られることは何にも代えがたい財産ですね。モンゴルの新規事業に関しては、現地の状況・ニーズなどを踏まえて、両国間の観光客を送りあうというような観光業にも着手しようと計画しているところです。その他、現在はインドネシアやベトナムでの新規事業にも着手しています。一つの出逢いからどんどん広がって事業につながり、栃木の良さを海外に発信していける場が生まれることには非常に意義を感じています。大きな使命として今後も継続していきたいと思っています。

当たり前のことを当たり前にできる社員になってほしい。

先にもお伝えした通り、私たちの会社は多種多様な事業形態ですので、足りないものがどんどんでてきます。そこを補えるのは経験豊富な中途人材だと思っています。常に変わり続けている事業展開の中で、タイミングよく適材を適所に配置することは、会社の成長を加速させていく上で非常に重要です。

当社は中小企業ですから「一人三役」が当たり前、幅広い視野やチャレンジ精神を持ってどんどん経験を積んでいってほしいと思っています。また、「当たり前のことを当たり前にできること」も非常に大切なことだと思っています。簡単なようで意外と難しいことですよね。この2つは社員の心得としても掲げていることです。当たり前のことができる人に育てていくことは、会社としての使命ですので社内での教育体制などもより充実させていかなくてはならないですね。

先の見えない時代。組織の土台作りが大切。でも目線は常に先へ。

常に「新しい風を吹かせてくれる人材」を必要としています。会社は変わり続けていかなくてはいけない。時代の動きに敏感でなければ、グローバルな展開はできません。世界の内向き志向が高まる中で、企業はどうしてゆくべきか、今できることは組織の土台を固めていくことだと考えています。その一方で競争力を磨き、世界に通用する事業展開していくことも必要です。そういった意味では様々な目線で考えていかなくてはいけない複雑な時代になっていると言えますね。

また、これからは事業承継も視野に入れて考えていかなくてはいけない時期になってきます。その時に、その中枢となるような人材、例えば家老さんのようなポジションで組織を支えていける人材が必要不可欠です。そういった人材を育てていくことが今後の大きな課題ですね。事業の「承継と安定」を目指しつつも、目線は常に先へ先へ向け、出逢いを大切にどんどんおもしろいことを発信し続けていきたいです。

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